昇段レポート

小林 慎一(初段)※2018年5月昇段

私が、極真会館に入門したのは、2010年でした。
当時、幼稚園の年中に上がった長男に空手を習わせようと思ったのがきっかけでした。

私は、小学校から中学校まで伝統系の空手をやっておりました。
その経験は、私に多くのものを与えてくれました。
いざという時に、戦えるという気持ちを持つことができると、正義を貫いたり、物事に冷静に対処することができ、心の芯が強くなる。

いじめっ子にも、いじめられっ子にも、卑怯者にもならず、自分に自信が持てる。
私の幼年時代のように、ガリガリに痩せていて、おしゃべりな長男にはは、ぜひとも空手をやらせたかったのです。

入門を検討し調べてみると、私の子供の頃と違い、私の住む本牧地区には多くの空手の道場がありました。
ただ、ぜひフルコンタクト空手にしようと思い、2つの道場に絞りました。
まず見学に行ったのが、自宅により近い横浜港南支部の本牧道場でした。

土曜日の午前中の少年部の稽古に、私と長男、そして、小学2年生の長女と3人で見学させていただきました。

指導されていたのが石田充道場責任者でした。
それは大げさではなく、運命の出会いでした。とても丁寧で謙虚で快活で、本物の空手家としての風格に満ちあふれている。

この先生の元でなら、安心して子供を預けられるし、子供と一緒にまた空手を習ってみたいと思えたのでした。

一緒に行った長女もやりたいと言うことになり、見学予定だった他の道場に行くことなく入門を決めました。
こうして、親子3人での稽古の日々が始まりました。

 さて、稽古をはじめてみると、やはり痛みに慣れていないので、組手は痛くて仕方がありませんでした。
当時の体重は62キロだったのですが、体重を増やそうと決心しました。
脂肪がつきやすくなった、と始めたダイエットをやめ、食事を増やしました。

しかし、入門半年でみるみる痩せ、体重は58キロまで落ち、体脂肪を計ったところ5.9%でした。組手の運動量の多さを実感しました。

 長男は中学2年生になりました。相変わらず痩せていて、まったく強そうには見えません。
しかし、戦えば自分の方が強い、という気持ち、まがりなりにも極真空手を8年間続けていて、毎週大人と組手をやっていることからくる自信は、計り知れないものがあると思います。
 
高校生になった長女は、今でも道場に通いつづけています。少年部の子供たちとの交流が楽しいようです。
美術予備校にも通っていまして、ダンスにような空手でない習い事をしていたら、今、絵を描いていなかったろう、と言っています。
美術と空手は使う脳が違うので、良いのだそうです。

 本牧道場では、私をいれて、6組ものご家族が親子で空手をやっています。
親子で一緒に、同じ道、しかも厳しい道を進むということは、素晴らしいことです。

より難しいことに挑戦する。
できなかったことが、できるようになる。
お互いに教え合う、高め合う。親子がいくつになっても尊敬し合える関係を築けるのは、武道ならではだと思います。

 8年間、自分も、自分の子供も成長させていただきました。
そして、様々な方が成長する姿も見せていただきました。

少年部はもちろん、先輩の方々も、後輩の方々も、稽古で会うたびに成長しています。
その姿を見ていると、自分ももっと成長しなければと思います。

 人の成長を見ながら、自分を見つめ直して、さらに成長していく。
思えば、この人間成長のサイクルをつくってくださったのが、大山総裁です。

松井館長が引き継がれ、そして、私たちに届けてくださっているのが、羽田師範です。
数多くの方の、成長の総量と熱量が、いまの極真会館をつくり、それが日々の稽古の中に詰まっています。

 極真空手は、今でも、私に多くのことを与えてくれています。
これからは、いただいたものを、少しでも人にお渡しできるように。
明日からも親子3人で道場に通います。押忍

極真会館 神奈川横浜港南支部
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